毎年話題になる課題曲Ⅴ、今年は『吹奏楽のための「幻想曲」アルノルト・シェーンベルク讃』という尾形凛斗さんの曲に決まりました。
毎年のことながら聴くだけで難しい曲だと分かります。
課題曲Ⅴは今後の吹奏楽曲の発展などを目指して、他の4曲と比べると難しい曲になるようにわざと作られている曲なんですよね。
そしてこの課題曲Ⅴ、今年なら吹奏楽のための「幻想曲」アルノルト・シェーンベルク讃を演奏できる学校は間違いなく強豪校。
どのあたりが難しいのか、考えてみました。
Contents
アルノルト・シェーンベルク讃は難しい
吹奏楽のための「幻想曲」アルノルト・シェーンベルク讃が難しいのは
- ハーモニーが不協和音
- それぞれがバラバラに演奏しているように聞こえるのに一体感
- よく分からない演出
難しい理由はもっとあるのでしょうが、素人目にはこんな感じで難しいと感じます。
うちの子も「これで曲になるってすごくない?」と。
チューニングが合わない時に出るあの波のようなうねりをきれいに一定に出すことが目標!とでも言いだしそうな曲です。
うちの子の部は弱小校なので「どこで自分が音を出したらいいのか分からないと思う」ときっぱり。
とはいうものの、言うほど難しくないよと言う意見もありました。
V「吹奏楽のための「幻想曲」-アルノルト・シェーンベルク讃」は聴いた印象よりずっとずっと易しいし特殊奏法も難しいものはそんなにないので、調性のない音楽に抵抗がなければ有力な選択肢のひとつになりえる。鍵盤打楽器に書かれた注釈*6)がスコアから抜け落ちてるような?(パート譜にはあった)
— 三國浩平 Kohei Mikuni (@mikku392) February 9, 2020
プロの指揮者の方の意見。
そうか、聴いた印象よりは難しくないんだ・・・
案ずるより産むが易しってことなのかなぁ。
こればっかりは実際やってみないと分からないとは思いますが、ハーモニーがうまく合わない時点で、あっっって思って合わせに行くのが難しいはず。
最初にチューニングをバシッと合わせておかないと、やっぱり美しい演奏は難しいのではないだろうかと思ってしまします。
アルノルト・シェーンベルク讃の特殊技法
吹奏楽のための「幻想曲」アルノルト・シェーンベルク讃では特殊技法が使われています。
- キーノイズ
- シューシューいう音
- ため息
- ホイッスル
です。
キーノイズ
キーノイズとは、音を出さずにキーを動かしてカチャカチャ言わせている音のことです。
金管楽器が吹いていないのに指を素早く動かしていて、カチャカチャと音が出ていますよね。
怪しい感じにぴったり。
ちょっとした恐怖を覚えます。
シューシューいう音
シューシューって途中で聞こえてくるんです。
動画を観ると分かるように、トロンボーンの方々がシューって吹いてますよね。
これはマウスピースをさかさまにして楽器にくっつけて、手でおさえてふーっと息を入れて出しているようです。
なぜこんな技法を・・・
ますます怖いですね(涙)
ため息
極めつけがため息です。
さっきのシューシュー言うところと被ります。
ちょうどココです。
口開けてますよね(笑)
ハーってため息ついてます。
怖いよ~。
ホイッスル
そして極めつけがホイッスル。
なぜペットとホルンがホイッスルを・・・しかも曲の最後の最後に・・・
この吹奏楽のための「幻想曲」アルノルト・シェーンベルク讃という音楽をもっともっと理解しないとほんとうに訳が分からなくなってしまうことばかりが並んでいます。
ほんとによく分からない、分からなさすぎる。
これが課題曲Ⅴの難しさか・・・と。
言葉が出ませんでした。
アルノルト・シェーンベルク讃はやっぱり難しい
会報吹奏楽にて、作曲者の尾形さんは曲についてはあまり語られていません。
アルノルト・シェーンベルクが作曲した「バイオリンのためのピアノ伴奏つき幻想曲」という曲の音列を用いたということが書かれていました。
また表現する際には、
- 前半の繊細な部分と後半の重厚な行進曲のような響きの対面性をしっかり表してほしい
- 楽譜通りに演奏するだけではなく、自由な音楽的解釈を期待する
といったことを願われていました。
たしかにこの曲はいろいろな解釈ができる曲です。
幻想曲なので夢の世界のような曲なのだとは思いますが、そう考えるとますます怖くて仕方ありません。
私のこの解釈通りに演奏すると、たぶん、おどろおどろしい曲に仕上がりそうで。
それも良くないですよね。
もっとこの曲の良いところを見つけられたらなぁとは思います。
この記事では吹奏楽のための「幻想曲」アルノルト・シェーンベルク讃は難しいのかについてお伝えしてきました。
難しくないという意見もあるようですが、他の4曲に比べると難しいのではと思います。
音楽を理解してほしいという作曲者の意図を考えると課題曲Ⅲの僕らのインベンションもそうだったので、どちらも難しいのかなとは思いますが、、、
やはり、課題曲Ⅴは難しい。
自信のある学校じゃないとできないんじゃないのかなと思いました。
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