吹奏楽部強豪校って雲の上のような存在。
子どもが塾で知り合った吹奏楽部強豪校の子に「練習メニュー教えて?」って聞いてみたそう。
すると「練習メニューみたいなたいそうなものは無いかなぁ」という返事。
「毎日どんな練習しているの?」と聞くと「普通に基礎練だよ。マッピでしょ、ロングトーンして音階吹いて。それからパートでチューニングしてタンギング練習とか。」と。
吹奏楽部強豪校なのにうちの学校と練習メニューそんなに変わらないみたいなんだけど。
しかも練習時間もほぼ同じだし。何か隠してるのかな?
と、ぷりぷりしながら帰って来た子供。
自分から聞いておいてお友達に失礼なのでは・・・(笑)と失笑しながら、強豪校にはそれなりの秘密がありそうだよねぇという話になり、調べてみることに。
どうやって調べようか・・・ということで、ママ友つながりでちょっと情報を集めてみました。
Contents
吹奏楽部強豪校の練習メニュー
いくつかの吹奏楽部強豪校の練習メニューを教えてもらうことができました。
ママ友情報なので、ちょっと事実とは違うところもあるかもしれませんがご了承ください。
どこの学校でも基礎練習はしっかり行われていて、ざっとした流れはどこの学校も共通していました。
個人練習
- マウスピース
- リップスラー
- ロングトーン
- タンギング
この辺りは個人個人でしっかり行います。
個人で練習するときも、ただ吹くのではなくて、曲に合わせてタンギングを練習したり、ロングトーンもチューナーを見ながらまっすぐ吹けるように練習します。
パート練習
- チューニング
- 倍音練習
- 曲の小節頭の音のロングトーン
- タンギング練習
パート練習メニューでは、個人ではできない音合わせや縦の線を合わせる基礎練に力が入ります。
曲の小節頭の音をロングトーンで合わせていく、というのは、小節の入りを合わせる意味でも重要だそう。
またタンギング練習で、パート全体でタンギングが合うように練習します。
強豪校ではバラバラと音が出ると言うのは論外なんですね。
また音を外すというのは1年生の6月ごろまでしか許されないので、音を外さないように個人練習して、パート練習ではミスしないように必死なのだそうです。
パート練習は先生がいないから楽よねーーなんていうのは、ダメなんですね。
またパート練習を顧問の先生が見に来て、直接指導することもあります。
基礎練習から曲の練習まですべてに顧問の先生のチェックが入ります。
パート練習を聞いて、パートリーダーにこれからの課題を伝える。
合奏までにできるようにする。
その繰り返しだそうです。
パート練習に力を入れている強豪校は多いようです。
合奏
個人練習とパート練習で基本的なことはやってきているという前提があります。
だから、合奏ではどういった音楽を作っていくか、どのようなハーモニーを作り上げていくかに焦点を当てて練習しています。
音がそろっていない、チューニングが合っていないといった問題は、パートの基礎練習で解決しておかなくてはいけません。
強豪校とうちの子の吹奏楽部の違いは、合奏で基礎をやるかパートで基礎を仕上げてくるかの違いにあるような気がします。
吹奏楽部強豪校の練習メニュー 【体験談】
金賞受賞経験のある吹奏楽部強豪校の練習メニューをママ友つながりで聞いてきました。
詳しく教えてくれた方の情報をご紹介します。
3年連続吹奏楽コンクール金賞の中学校
普段の練習もコンクール前もメニューは同じだそうです
練習時間
平日は午後6時ごろまで
休日は午前9時から午後4時ごろ
コンクールまでは午前9時から午後8時頃
午前練習
- ロングトーン
- スケール
午後練習
- 倍音チューニング
- バランス練習
- スケール
- ハーモニー
- リズム
- 曲
筋トレはないそうです。
過去10年間支部大会で金賞をとっている学校の方
遅刻すると腹筋100回!時間に厳しい部活だそうです
午前練習
主に個人・パート練習をします
- ロングトーン
- スケール
- タンギング練習
日によって他のパートと曲合わせもします
午後練習
- ロングトーン
- スケール
- タンギング練習
- リズム練習
その後、合奏室に集まって
- チューニング
- ハーモニー
- 曲の小節頭の音のロングトーン
- 合奏
他にも「うちもそんな感じだよ!」とか「基礎練習は個人とパートだけで合奏は曲だけだった」など、ちょっとずつ違うところを教えてくださった学校の方がいました。
また本人が全国金賞常連校OBの方は、
- 基礎練習は個人個人が好きなことをしていた
- 外部講師が月1かそれ以上来て教えてくれていた
とおっしゃっていました。
基礎練習を個人個人が好きなこと、というのは、おそらく個人個人で自分ができていないところを重点的に練習していたという意味です。
どこの学校でも、練習量と練習に対する熱意がすごいですね。
またうちの子の学校が去年やっていなかった練習は
- 倍音練習
- リズム練習
- タンギング練習
だそうです。
今年は新しい先生になったので、こういった練習も入ってきているのだとか。
やるのとやらないのとでは「曲での指の動きが全然違うんだよ」と真顔で話す子供。
新しい先生のもとで成長してきているのかもしれません。
吹奏楽部強豪校 カリスマの練習メニュー
吹奏楽のカリスマ先生として知られる、藤重佳久(ふじしげよしひさ)先生。
吹奏楽強豪校として有名な福岡精華女子高校の吹奏楽部で35年間顧問を務めていらっしゃいました。
精華女子高校を定年退職後、長崎県活水中学高等学校(私立)に赴任されました。
すると、今まで全く無名だった活水中高等学校が、藤重先生赴任の年、中高合同メンバーにもかかわらずいきなり吹奏楽コンクール全国大会高校の部に出場してしまったのです!
藤重先生は活水中高の快進撃を「奇跡の指導法」という著書で語られています。
また世界一受けたい授業などテレビ出演も多数されているカリスマ先生です。
そんなカリスマ先生のちょっと変わった練習メニューをご紹介します。
個別指導
顧問の先生が1対1の個別指導をしてくださいます。
1人当たりの指導時間は約1分。
この1分により「自分のことを先生はちゃんと見てくれている」という生徒と先生との信頼関係の構築につながるのだそう。
ミュージカル
他の吹奏楽部では行わない、ミュージカルを年1回行うそうです。
ミュージカルによる表現は吹奏楽にも欠かせない感性と度胸を養うという教育方針。
身体を使って表現することは音楽でも大切なんですね。
生徒との関係性を重視した練習メニュー
藤重先生は「挨拶プラス一言」を実践されていて、生徒との人間関係をとても大切にされています。
プラス一言とは「あそこのメロディー練習できた?」とか「宿題のあれどうなった?」といった内容だそうです。
その子その子で気にしていることや、これからの課題をそれとなく伝えて「頑張ろう!」と思えるようにモチベーションをアップさせてくれているんですね。
また楽器の変更をよく行うそうで、自分に合っている楽器はどれなのかを確かめさせてくれるそうです。
最高のパフォーマンスを出せるのは今の楽器じゃないのかもしれないよ?というアドバイスをされるのだとか。
楽器変更は他の吹奏楽部ではなかなかありませんよね。
先生を信頼していないと「楽器変更!?」と泣きべそかいてしまいそうです(笑)
お昼寝
1日練習の時はお昼寝や勉強する時間を設けているのだそうです。
気分がリフレッシュ出来て、練習への集中力も増してくるのだとか。
基礎練習もしっかり
変わった練習法が目立っていてあまり前に出されてはいませんが、基礎練習もしっかり指導されています。
藤重先生が来られる前に比べて、練習時間は倍以上になったそう。
基礎からしっかり叩き込んで、たくさん練習するように生徒の心に火をつけて、全国レベルまで押し上げる。
メンタル面でのサポートには目を見張るものがあります。
誰にでも真似できるものではなさそう。
子どもの去年の顧問の先生は人見知りなのか、子供に出会ってもほぼ無言(笑)
カリスマ先生はすごい先生ですね。
この記事では吹奏楽部強豪校の練習メニューについてお伝えしてきました。
強豪校の強さの裏には顧問の先生がいるという話はよく聞かれますが、たしかにその顧問の先生が指導している練習メニューで子どもたちが伸びていることは確かです。
そうでないと、毎年メンバーが入れ替わる学校の部活で「強豪校」などと言うものができるわけがありませんよね。
強豪校の先生は子どもたちのメンタルをフォローしながら鬼のような練習に耐えられる心を育てています。
そして基本がきちんとできるように、個人→パート→全体の順で指導しています。
吹奏楽部強豪校の練習メニューを再現するなら、個人練習の成果を発表する場を作ったり、いつまでに何をできるようにするべきかというパート練習での計画を立てるなどの工夫が必要になります。
パート練習での計画が立てられれば、それを達成するにはどんな練習が必要かを考えて個人練習や日々のパート練習で取り入れる基礎練習の量や達成度もおのずと決められてくるのではないでしょうか。
新しい先生はそれを言っているのかもしれない。とうちの子。
それは期待できそう!
新しい先生のもと、うちの子の吹奏楽部もどうやら強豪校の練習方法に近づいてきているようで。
今後が楽しみです。
このご時世、お買い物に行くのも大変ですよね。
楽器関連で必要なものは島村楽器がおすすめです。
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他にも「こんなものあったんだ!」とびっくりするようなものが沢山あるので、見てみてくださいね。