吹奏楽コンクールの自由曲の選曲をするんだけど、何を基準に選べばいいのかな?みんなのやりたい曲がありすぎてまとまらない。
と子供。
吹奏楽コンクールの選曲は、吹奏楽コンクール全国大会や金賞に近づけるかどうかが決まる大切なこと。
意見が割れたまま、誰かが我慢する形になってしまっては練習にも身が入りにくいですよね。
過去の金賞校はどうやって吹奏楽コンクールの自由曲を選曲しているのでしょうか?
この記事では吹奏楽コンクール金賞校の自由曲選曲方法をご紹介します。
Contents
吹奏楽コンクール金賞校の自由曲選曲方法
吹奏楽コンクール金賞校では、顧問の先生が選んでいるところが多いようです。
ある高校では3曲を1年ごとにローテーションしているところも。
また強豪校でもコンクール前のギリギリの7月に自由曲を変更することもあるようです。
おそらく何曲か練習していて、本命の仕上がりがイマイチな場合もう1つの候補に変更しているのではないかと考えられます。
顧問の先生の暑い指導がある場合は、このように先生が選んで指導されている場合がほとんどのようです。
自由曲選曲の基準とはどのようなものなのでしょうか?
吹奏楽コンクール自由曲の選曲方法
吹奏楽コンクール自由曲を決める際に先生方が重視している選曲ポイントをご紹介します。
技術力のあるバンド
技術力のあるバンドは顧問の先生や先輩に指導力がある場合が多く、音楽の専門知識を持っています。
また技術力のある団体はコツコツと地道な努力ができる生徒さんがそろっている傾向があります。
このようなバンドはちょっと難しい曲ができるようになる達成感を味わうことでさらなる技術力向上に励むことができます。
表現力のあるバンド
表現力のあるバンドは顧問の先生や先輩に音楽の才能がある場合が多いです。
音楽の専門知識は持ち合わせていないけど感覚で指導できるし違うところが分かるというような、ある意味天才肌の先生です。
このようなバンドには自由で明るい雰囲気を持った生徒さんが多い傾向があります。
一見簡単そうだけど、表情豊かに歌い上げ自分たちのカラーを出し切る必要のある曲を選ぶと楽しく演奏できます。
吹奏楽コンクールの選曲は顧問の先生の得意分野を
顧問の先生が音楽の知識が豊富なのか、音楽の才能のある別分野の先生なのかで決める方法もあります。
<音楽の知識が豊富な先生>
技術指導が得意な先生や、音楽の先生や吹奏楽歴の長い先生などの音楽経験の長い先生は、生徒の楽器スキルを伸ばすことも可能です。
そういった先生が顧問のバンドは技術的難易度の高い曲がおすすめです。
<音楽の才能がある別分野の先生>
音楽に対する熱意のある先生や、生徒の気持ちを盛り上げ聞いていて心地よい曲を作り上げることができる先生は音楽的な指導が得意な先生です。
カラオケが上手、楽器演奏が上手など、特別な知識は無いけど音楽の才能がある先生に多いです。
このような先生が顧問のバンドはオペレッタやバレエなどのメロディーのしっかりした曲がおすすめです。
吹奏楽コンクールの選曲はバンドのカラーも大事
バンドメンバーのカラーは、校風に直結することが多いです。
その学校の校風に合わせた曲を選ぶと、メンバーも楽しく練習できます。
<コツコツ努力型>
進学校の生徒に多いです。
できないことをできるようにすることに喜びを感じる子が多いので、技術的にギリギリの難易度の曲を選ぶと全員で努力して伸びます。
<自由な校風>
明るい雰囲気の制服でもちょっとおしゃれを楽しんでいるような子がいる学校に多いです。
ストーリー性のある曲を選んだり、気持ちの盛り上がる曲を選ぶと気持ちが入りやすく楽しく練習できます。
バンドレベルで選ぶ
学校の部活では毎年メンバーが変わります。
ですからその年ごとにバンドのカラーも違うし、レベルも変わります。
無理して昨年と同じ技術レベルの曲を選んでもしんどいこともあります。
その年、その年でバンドレベルを見極めるのも大切です。
上手なパートが目立つ曲を選らぶ
今年はクラリネットが得意な年、今年はパーカッションのドラムの子が飛びぬけて上手だなど、メンバーによって差ができるのが当然です。
逆に今年のホルンはイマイチだ、フルートの子の音が出ていないなどの問題がある場合もあるでしょう。
自由曲の曲選びの時、上手な子にスポットライトの当たる曲を選ぶのもありですよね。
逆にあまり上手でない子にスポットライトが当たらないような曲を選ぶのも吹奏楽コンクール金賞を目指すうえでは重要な選択です。
打楽器の人数で選ぶ
打楽器の人数がいるのに選んだ曲が打楽器が2人しか要らない曲を選んでしまうと、打楽器の子の士気が下がりますしまた新しい楽器の練習が必要です。
逆に打楽器の人数が足りなくて他のパートから補充するとなると、他のパートの子の士気も下がりますし楽器の持ち替えとなると練習が付け焼刃になってしまいます。
打楽器の人数は曲選びの前に一番に確認するべきです。
吹奏楽コンクールの選曲 好きな作曲家で選ぶ
同じ作曲家の作品は曲の雰囲気が似ています。
校風に合った曲が分かっているのなら、例年と同じ作曲家の作品を選ぶのも1つの方法です。
また作曲家が日本人なのか外国人なのかでも雰囲気が全く違います。
<日本人>
新しい曲が多いのが特徴です。
日本のデータベースから探しやすく、吹奏楽局として形になっているものが多くあります。
<外国人>
昔の曲から最近の曲まで幅広く、たくさんの曲があります。
外国作品なので探しにくく、最近作られた曲の中には時々オーケストレーションの組み立てられていないハズレ曲もあるので曲選びには注意が必要です。
吹奏楽コンクールと曲の相性で選ぶ
吹奏楽コンクールでは今までたくさんの自由曲が演奏されてきています。
その中でも、もう出つくされた感のある曲や良い曲なのにいまいち評価されにくい曲と言うのがどうしても存在しています。
曲選びの段階で、吹奏楽コンクールの評価につながりにくい曲ではないかを確認しましょう。
また有名すぎると審査員の方々の中でイメージが固まっているため、アマチュアバンドの演奏が見劣りしてしまう曲もあります。
そういったマイナス評価にならない曲選びも大切ですね。
吹奏楽コンクールの選曲より前に特殊楽器の有無を確認しよう
コントラバス、ピアノ、ハープ、和太鼓は無い学校も多いので確認しましょう。
もし使うならレンタルできるか、お金は足りるか、演奏できる人がいるかも確認しましょう。
規約で学校の生徒であることが条件となっています。
部員でなくても校内に演奏できる子がいればいいですが、いない場合はあきらめなくてはいけませんね。
吹奏楽コンクール全国大会金賞団体の曲選び一覧
過去、吹奏楽コンクール高校の部で金賞を受賞した曲を一覧にしました。
同じ色の付いているものは同じ曲です。
学校名 | 曲名(作曲者) |
仙台市立向陽台 | ブリュッセル・レクイエム(アッペルモント) |
豊中市立第十一 | 紺碧の波濤(長生淳) |
福岡市立城南 | 陽が昇るとき(高昌帥) |
柏市立酒井根 | 響きの森(福島弘和) |
北斗市立上磯 | フェスティバル・ヴァリエーション(C・T・スミス) |
生駒市立生駒 | ブリュッセル・レクイエム(アッペルモント) |
防府市立桑山 | 小組曲(ドビュッシー) |
鹿児島市立武岡 | ブリュッセル・レクイエム(アッペルモント) |
東海大高輪台 | 響きの森(福島弘和) |
淀川工科 | 大阪俗謡による幻想曲(大栗裕) |
岡山学芸館 | ワイルド・グース(ジョージ) |
玉名女子 | パラフレーズ・パァ「スタティック・エ・エクスタティック」アヴェック・アン・プロローグ・エ・レピローグ(天野正道) |
精華女子 | ブリュッセル・レクイエム(アッペルモント) |
福工大城東 | プラネット・ナイン(樽屋雅徳) |
東海大菅生 | 協奏曲(高昌帥) |
東海大札幌 | 陽が昇るとき(高昌帥) |
埼玉栄 | カヴァレリア・ルスティカーナ(マスカーニ) |
玉名女子高等学校 | カプレーティとモンテッキ 「ロメオとジュリエット」その愛と死 (天野正道) |
習志野市立習志野高等学校 | 歌劇「イーゴリ公」より (ボロディン, A / arr. 石津谷治法) |
東海大学付属札幌高等学校 | 富士山 -北斎の版画に触発されて-(真島俊夫) |
岡山学芸館高等学校 | 吹奏楽のための交響曲「モンタージュ」 (グレアム, P) |
埼玉県立伊奈学園総合高等学校 | ノートルダムの鐘 (メンケン, A / arr. 森田一浩) |
精華女子高等学校 | アウディヴィ・メディア・ノクテ (ヴェスピ, O) |
東海大学付属高輪台高等学校 | 交響的狂詩曲 (福島弘和) |
大阪府立淀川工科高等学校 | バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲 より 夜明け、全員の踊り (ラヴェル, M / arr. 立田浩介) |
柏市立柏高等学校 | パラフレーズ・パァ「スタティック・エ・エクスタティック」アヴェック・アン・プロローグ・エ・レピローグ (天野正道) |
こうやってみると、金賞校は難易度の高そうな曲を選んでいることが分かります。
聞くと良い曲が多いので、私達もこれをやりたいと金賞校の曲から選ぶ学校も多いのですが、挫折してしまったり完成できなかったりという話もよく聞きます。
それぞれのレベルや雰囲気に合わせた曲選びは大事なんですね。
このご時世、お買い物に行くのも大変ですよね。
楽器関連で必要なものは島村楽器がおすすめです。
品ぞろえも良いですし、楽器が欲しい時も店員さんが試し吹きをして良いものを選んでもらえます。
また最近話題になっているサックス用のゴッツ(Gottsu)”サイレント リード”(Silent Reed)も島村楽器では扱っているんですよ。
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他にも「こんなものあったんだ!」とびっくりするようなものが沢山あるので、見てみてくださいね。