コントラバスって弦楽器だよね、なぜ吹奏楽に入っているの?
コントラバスってたいして音が聞こえないよね、なぜ必要なの?
心無い言葉を浴びせられて悲しむ吹奏楽部のコントラバス奏者たち。
あまりにも酷い言葉ですが、コントラバスってなぜ吹奏楽に必要なの?と思っている吹奏楽部員はたくさんいます。
私達保護者が客席から聞くとコントラバスの音って、かなり聞こえるんですけどね。
学生のうちはそういうのが分からない人が多いような気がします。
この記事では音が聞こえないと思うコントラバスが、なぜ吹奏楽に必要なのかについてお伝えします。
Contents
吹奏楽にコントラバスはなぜ必要なの?その理由とは
吹奏楽にコントラバスは必要です。
必要だから楽譜があります。
管楽器だけでは絶対に出せない音を出して吹奏楽の音をまとめているのがコントラバスなんです。
本来、オーケストラでは弦楽器と管楽器で役割が決まっています。
弦楽器が曲の骨格を作り、木管楽器が弦楽器を装飾して金管楽器が華やかさをプラスし、打楽器が全体を引き締めるという役割です。
ですが吹奏楽では弦楽器がいません。
だから彩と華やかさだけで演奏されてしまい、1つのまとまりとなりにくい欠点があるんです。
そんなまとまりにくい吹奏楽に1つの骨格を与えてぐっとまとめてくれるのがコントラバスの役割です。
チューバより低音が出せる
コントラバスはチューバよりも低音が出せます。
チューバの音域よりも幅広く、弦楽器らしい伸びの良い長音やピチカートができるのもコントラバスのいいところです。
チューバの粗い音をきれいにまとめるのもコントラバスの役割です。
低音を丸く包み込む
チューバの粗い音をきれいにまとめると先ほど書きましたが、それ以外の低音群にあるバリトンサックスやバスクラリネットの音に厚みを与えて、ホールに響かせる役割も持っています。
コントラバスの楽器は大きくて、大きな空洞がありますよね。
その空洞の近くで音を鳴らしているバリトンサックスやバスクラリネットは、コントラバスの体の空洞で反響して、響きの良い音となって客席へ届くのだそうですよ。
客席には意外と響いている
演奏している人たちはコントラバスって音が鳴っているのかどうかわからないよね。
とよく言います。
ですがパーカッションの人はそれを聞いても「???」となることが多いです。
そのくらいコントラバスの音はよくひびきます。
もし仮にコントラバスの音が聞こえないとすると、その人が自分の演奏に夢中になりすぎて聞こえていないか、コントラバスに問題があるかのどちらかです。
吹奏楽のコントラバスが聞こえない理由が悲しい
吹奏楽のコントラバスが本当に客席にも聞こえていないとなると、その理由は悲しいものがあります。
本来コントラバスの音はよく響くので、小さい音だと思っても客席に届いていることが多いからです。
団員60人くらいに対し1台のコントラバスがいれば十分なほどです。
本当に聞こえないコントラバスの理由をご説明します。
楽器がぼろい
学校にある楽器はメンテナンスがされていないものが多いようです。
コントラバスのメンテナンスは1年に1度だとしても1回10万円はかかります。
1回10万円って軽自動車の車検代より高いです。
1回10万円を学校の部費から出せるかというと、厳しい部が多いのではないでしょうか。
メンテナンスをさぼっている楽器は、音程も合わせにくいし音の響きもどうしても悪くなります。
弓も劣化してひきにくいかもしれません。
ほんとうにぼろい楽器では音が聞こえないのも致し方ないかもしれません。
コントラバス奏者を指導する人がいない
せっかく吹奏楽部員が増えてコントラバスパートを確保できたとしても、コントラバスを指導できる人がいなかったらなかなか音を響かせることはできません。
習いに行くとしてもコントラバスを習うのは相当お金がかかりますし、学校の楽器を持って移動させなくてはいけませんよね。
きちんとした音の出方を知らなければ、聞こえない可能性もあるかもしれません。
コントラバス奏者にとって楽器が大きすぎる
吹奏楽部には女の子が多く入部するため、コントラバスパートに小さな女の子が当たることもあります。(身長160㎝はコントラバスには小さい方です)
しかし、小さな女の子が大きなコントラバスを演奏しようと思うと、なかなかうまくいかないものです。
バイオリンもそうですが、弦楽器は体の大きさに合わせて楽器の大きさを変えていくお金のかかる楽器です。
コントラバスも例外ではなく、体の小さな人には大きさの小さなコントラバスがあります。
でも、コントラバスは高価なため学校の楽器であることが多いですよね。
すると、最大フルマックスの大きさのコントラバスが準備されていることが多いそうなんです。
そうなると、体の小さな女の子は弾きにくくて楽器が鳴らないこともあるんだとか。
吹奏楽のコントラバスはなぜ必要?なんて言わないで
吹奏楽にコントラバスが1人いるのといないのとでは音の響きが全く違います。
本当に上手なプロの吹奏楽やプロのコントラバス奏者の演奏を聞いてみましょう。
こんなにも音が聞こえてくるのか、こんなにも自分たちの演奏とは違う響きが出せるのかと驚くはずです。
コントラバスの音が聞こえないのはコントラバスパートの子が未熟か、楽器がぼろいか、体に合っていないかのどれかです。
日々の練習とも言わざるを得ないかもしれません。
またパーカッションパートや指揮者の先生には聞こえているのに、部員のほとんどがコントラバスが聞こえないというのなら、吹奏楽部員の耳を鍛える必要がありそうです。
コントラバスがどんな音を出しているのか。
コントラバスが入った時と入らない時で音色がどれだけ違うのか。
そのあたりをみんなが理解したほうがよさそうですよね。
コントラバスの面白い動画を見つけました。きっと印象が変わりますのでぜひ観てみてください。
まだ吹奏楽コンクールの課題曲別にwish Wind Orchestra の奏者の方がパート別解説をYouTubeにアップされています。
その動画も参考にしてみてください。
2019年吹奏楽コンクール課題曲Ⅱマーチ「エイプリル・リーフ」の動画をご紹介しておきます。
この記事ではなぜ吹奏楽部にコントラバスが必要なのかについてお伝えしてきました。
吹奏楽部なのに弦楽器のコントラバスが入るなんて変なのと、私自身も昔感じたことはありますが、その音色は吹奏楽にとって欠かせないものだったんですね。
コントラバス担当になった人が自信をもって楽器を演奏すれば、全体をまとめる大事なパートとなることができます。
吹奏楽にとってコントラバスは要とも言えるんですね。
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また最近話題になっているサックス用のゴッツ(Gottsu)”サイレント リード”(Silent Reed)も島村楽器では扱っているんですよ。
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他にも「こんなものあったんだ!」とびっくりするようなものが沢山あるので、見てみてくださいね。